
A pioneering solar-powered water project has allowed villagers in Cameroon’s arid north to start small businesses. Photograph: imageBROKER/Alamy
飲み水の安定的な供給が生み出す好循環
カメルーンの北部地域の深刻な水不足を補うために設置されたソーラー発電による地下水の給水システムが思わぬ成果を出して注目されている。The Guardianの記事を紹介する。
この地域は降水が不安定なため、慢性的な水不足に陥っており、汚水を飲み水にするための病気が蔓延している。加えて、ボコハラムによる避難民の流入も増えて、事態は非常に悪化していた。カメルーンのNGOであるThe Center for Environment and Rural Transformation (Cerut)は、ソーラー発電で地下水を汲み上げるシステムを作り、パイプを通じて近隣の村々に飲み水を供給する仕組みをつくった。太陽光が強いこの地域では、一日に4万リットルの水を汲み上げることができるという。村民の水不足は解消し、病気で苦しむこともなくなった。
このシステムのユニークなところは、地下水を汲み上げるポイントをひとつにしてメンテナンスのコストを下げていることだ。そこから40カ所ある給水ポイントへ水を流し、各給水ポイントで水を貯める。各家庭は、この給水ポイントから手動で動く簡単なポンプを使って水を家庭用の容器にいれて持ち帰る。維持費用や設置のコストを人々のキャパシティに対応してバランスを取った仕組みになっている。
興味深いのは、水を得た農民たちの利用法だ。Cerutは政府の協力も得て、200名の女性に助成金を支給し、自営のビジネスを始めることを奨励した。水を汲むための長い時間の拘束から解放され、自由な時間を得たことで、現金収入を得るための新しい仕事ができるようになった。
中でも地ビールの生産が伸びているという。この地域ではビールづくりに必要なミレットの収穫が水の安定的な供給により4倍に増えたことに加え、原料となる水の安全性が確保でき、需要が大きく高まっているのだ。連鎖的な悪循環を断ち切り、好循環に変えていくシナリオが見えてきた。
ソーラー発電システムの単価が劇的に低くなってきていることから、こうしたソリューションは今後も増えてくだろう。バングラデシュでも、ソーラー発電を利用した灌漑システムを政府が後押しして広がっている。
Beer and Business: the unexpected benefits of water access in Cameroon/ The Guardian July 7, 2015



