【エネルギー】グリーン経済へ向けて:世界の投資動向

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クリーンエネルギーや省エネ、環境に優しいインフラ施設など、サステナブルな社会と地球環境を目指すグリーン経済への投資が世界的に増えてきている。対象が異なる2つのソースから世界の動向を見ていきたい。

グリーン経済への民間投資は年間110兆円

Strategic Sustainable InvestmentのTimothy Nash氏によれば、グリーン経済への民間投資は2007年以来の累計で770兆円を超えているという。これは再生可能エネルギー、グリーン・ビルディング、スマート・グリッド、エネルギー効率が高い上下水施設、あらゆる種類のクリーン・テクノロジーズへの投資の累計で、クリーン石炭など「つけ刃」的な技術への投資は除いている。

本件記事はこちら:Does $6.2 trillion in green investment matters to global economy? 

年間ベースで見ると2008年のリーマンショック時に大きく減ったあとは、徐々に投資額が増加している。2014年の実績では8,790億ドル(約110兆円)と2008年時の倍の額に迫ろうとしている。

SocialFinance.caから転載

SocialFinance.caから転載

この規模感だが、世界の2014年における年間の民間投資額総計が16兆ドル(約2095兆円)に対しては5.2%、石油・石炭関係への民間投資額(2013年)が約1兆ドル(約124兆円)なので、今や石油・石炭関連を追い抜く勢いだ。

急速に増加するクリーンエネルギー市場:中国が牽引

また、クリーンエネルギーに対象を絞ったBloomberg New Energy Financeによれば、公共・民間の両方を合わせた世界のクリーンエネルギーに対する投資額は3100億ドル(約38兆円)となっている。2011年のピーク時よりは低い水準ながら、2013年対比16%の伸びであり、過去10年間で5倍の額に増加しているという。

世界で最もクリーンエネルギーへの投資額が大きいのが中国で895億ドル(約11兆円)。次いで米国が518億ドル(約6.4兆円)、日本は413億ドル(約5.1兆円)となっており、ブラジル、インド、南アフリカなどの伸び率も高い。欧州全体では660億ドル(約8.2兆円)である。こうした投資額の半分が太陽光発電関連であり、次が風力発電となっている。

最新のデータはこちらを参照:Global Trend in Clean Energy Investment 2015Q1

環境汚染で悪名の高い中国が、世界で突出してクリーンエネルギーへの投資額が大きいのは意外に思われるかもしれないが、近い将来、グリーン経済の分野でもリーダー的な存在に変わる可能性もある。

また太陽光発電の伸びは、途上国において大きく、大きなインフラ投資もあるが、家庭用の太陽光発電装置が急増している。こうした家庭用のソーラー発電装置の急速な普及は、無電化地域の削減に大きく寄与しており、世界の様子を激変させている。

こうした大型の投資の多くがアセットファイアンス(Asset Finance)で行われている。こうしたファイナンスの手法の確立も、投資急増に一役を買っていると思われる。これについては、別途、お伝えしたい。

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