イギリスのBuy Socialキャンペーン

Social Enterprise UKのホームページより転載

Eat me, Drink me, Wear me, Buy me: Social Enterprise UKのホームページより転載

イギリスのソーシャル・エンタープライズ普及法

イギリスは、国の政策として社会起業家(ソーシャル・エンタープライズ)を推進していて、その着実な広がりは地に足の着いたもののように見える。当然、無数の試行錯誤を日々繰り返してきて、今に至ったものに違いないが、そのアプローチが戦略的で実務的なところがお国柄を感じさせる。

例えばソーシャル・エンタープライズの普及と支援を行っているSocial Enterprise UKは、社会起業家の「業界団体」のような存在だが、その主要な活動は政府へのロビー活動であり、政策提言とソーシャル・エンタープライズのアジェンダを政策の優先事項に上げるためのキャンペーン活動を中心に活動を展開している。メンバーを動員して政治的な力を増し、社会起業家の利益代表として国に働きかける姿勢は、日本ではまだ見られない動きだ。

Social Enterprise UKのホームページ

その数あるキャンペーンの中に、2012年から始まったBuy Socialキャンペーンがある。これは一般の民間企業と消費者の購買活動をソーシャル・エンタープライズに結びつけることを狙いにしており、企業の仕入れ調達のサプライチェーンのなかに、ソーシャル・エンタープライズを組み込むことで「企業の社会的な価値も上げよう」というキャンペーンである。

Buy Social キャンペーンの動画

すごいなと思うのは、こうしたキャンペーンの厚みである。ソーシャル・エンタープライズのデータベースつくって公開し、企業の調達規則のドラフトまで用意する。「これでもか」と様々な施策を畳み掛ける。こうした施策が全て成果を出している訳ではないだろうが、その重厚さは見習いたい。

日本でのソーシャルな動きは、ビジネスコンテストが花盛りでイベント的なものが多いように感じるが、本当に社会を変えるには、多くの人々を動員する戦略性と実務能力も必要になってくると思われる。